以前、定期預金利息から引かれる税金をゼロにする方法をご紹介しましたが、ソニー銀行のように定期預金の最小金額が設けられ、税金をゼロにできない場合があります。しかし、諦めないでください。税金を最小にする方法を解説いたします。
以前紹介した定期預金利息から引かれる税金をゼロにする方法
結論としては、計算した預金利息(税引前)が、1円、2円、3円、4円、5円、6円の場合、税金がゼロになります。
ソニー銀行の円定期預金
上にソニー銀行のリンクを載せましたが、私が預金した2023/6/28現在の金利は以下のようになっていました。
この中で、金利が高く期間が短い、赤く囲んだ”6カ月・1万円以上100万円未満・0.200%”を狙います。
預金利息の計算方法
預金利息(税引前)は、次のような式で計算されます。
預金利息(税引前)=[預入金額]×[税引前年利率%]÷100×([預入日数]÷365)
また、ソニー銀行の円定期預金商品詳細説明書を見ると、
利息計算方法
1年を365日としてお預け入れ日から支払日の前日までの日割りによる利息計算
つまり、片端入れ(かたはいれ)です。片端入れとは、利息や金利などの計算をする際に、計算開始日(初日)または計算終了日(最終日)の片方のみを含めて計算する方法のひとつです。
利息にかかる税金が最小の1円となる税引前利息は?
計算した預金利息(税引前)が、1円、2円、3円、4円、5円、6円の場合、税金がゼロになることは、申しましたが、それでは、7円以降はどうなるでしょうか?
税引前利息が7円の時は、
7円(税引前利息)×15.315(国税・復興特別所得税を含む税率%)÷100=1.07205→1(国税額)円未満切り捨て
7円(税引前利息)×5(地方税税率%)÷100=0.35→0(地方税額)円未満切り捨て
税引前利息が8円の時は、
8円(税引前利息)×15.315(国税・復興特別所得税を含む税率%)÷100=1.2252→1(国税額)円未満切り捨て
8円(税引前利息)×5(地方税税率%)÷100=0.4→0(地方税額)円未満切り捨て
税引前利息が9円の時は、
9円(税引前利息)×15.315(国税・復興特別所得税を含む税率%)÷100=1.37835→1(国税額)円未満切り捨て
9円(税引前利息)×5(地方税税率%)÷100=0.45→0(地方税額)円未満切り捨て
税引前利息が10円の時は、
10円(税引前利息)×15.315(国税・復興特別所得税を含む税率%)÷100=1.5315→1(国税額)円未満切り捨て
10円(税引前利息)×5(地方税税率%)÷100=0.5→0(地方税額)円未満切り捨て
税引前利息が11円の時は、
11円(税引前利息)×15.315(国税・復興特別所得税を含む税率%)÷100=1.68465→1(国税額)円未満切り捨て
11円(税引前利息)×5(地方税税率%)÷100=0.55→0(地方税額)円未満切り捨て
税引前利息が12円の時は、
12円(税引前利息)×15.315(国税・復興特別所得税を含む税率%)÷100=1.8378→1(国税額)円未満切り捨て
12円(税引前利息)×5(地方税税率%)÷100=0.6→0(地方税額)円未満切り捨て
税引前利息が13円の時は、
13円(税引前利息)×15.315(国税・復興特別所得税を含む税率%)÷100=1.99095→1(国税額)円未満切り捨て
13円(税引前利息)×5(地方税税率%)÷100=0.65→0(地方税額)円未満切り捨て
税引前利息が14円の時は、
14円(税引前利息)×15.315(国税・復興特別所得税を含む税率%)÷100=2.1441→2(国税額)円未満切り捨て
14円(税引前利息)×5(地方税税率%)÷100=0.7→0(地方税額)円未満切り捨て
ここで、初めて、国税が2円に上がります。
つまり、結論として、計算した税引前利息が13円までは、最小限の税金1円で済むということです。
では預入金額はどうすればいいか
預金利息(税引前)=[預入金額]×[税引前年利率%]÷100×([預入日数]÷365)
この式を、[預入金額]で解くと、
[預入金額]=預金利息(税引前)÷[税引前年利率%]×100÷[預入日数]×365
となります。
具体例
実際に、2023/6/28にソニー銀行で定期預金をしてみましたので、解説します。
前述の通り、狙う預金利息(税引前)は13円、引かれる税金は最小の1円、税引前年利率は0.200%、預入日数6カ月(183日)
ここで預入日数183日をどう数えるかというと、
ソニー銀行は、お預け入れ日から支払日の前日までの日割りですので、
6月:6/28~6/30の3日、7月:7/1~7/31の31日、8月:8/1~8/31の31日、9月:9/1~9/30の30日、10月:10/1~10/31の31日、11月:11/1~11/30の30日、12月:12/1~12/27の27日
→3+31+31+30+31+30+27=183日
これを、
[預入金額]=預金利息(税引前)÷[税引前年利率%]×100÷[預入日数]×365
に代入すると、
[預入金額]=13÷0.200×100÷183×365=12,964.480….→12,965円(円未満切り上げ)
12,965円。これが預入金額です。
下は実際の取引画像です。ソニー銀行のシステムは素晴らしく、預け入れる前に、利息や税金を表示してくれます。狙い通り、税金は1円のみです。
これを下図の通り、8本計103,720円預金しました。
これで利息は、12円×8本=96円が利息として実際に受け取れます。
これを8本に分けず103,720円を一括で預入たら利息はどうなるか
預金利息(税引前)=[預入金額]×[税引前年利率%]÷100×([預入日数]÷365)
上記の式に代入すると、
預金利息(税引前)=103,720×0.200÷100×183÷365=104.004…→104円(円未満切り捨て)
104円(税引前利息)×15.315(国税・復興特別所得税を含む税率%)÷100=15.9276→15(国税額)円未満切り捨て
104円(税引前利息)×5(地方税税率%)÷100=5.2→5(地方税額)円未満切り捨て
つまり、実際受け取れる税引後の利息は、104-15-5=84円です。
8本に分けて預金した場合の利息が96円でしたから、96-84=12円の損になります。
まとめ
最低預金金額が設定されている場合は、まず、税引前利息13円(税引後利息12円)を狙う。
[預入金額]=預金利息(税引前)13円÷[税引前年利率%]×100÷[預入日数]×365
これが結論です。
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