パソコンを一度も使った事がない人向けの情報発信をしたいと思い、実際に買って読んでみました。パソコンを始めたい方に参考になる情報となるよう心掛けて書きました。ぜひご覧になってみてください。
はじめに
スマートフォンは使っているが、家にインターネットの光回線は引いておらずパソコンは一度も使ったことのない人向けの情報発信をしたいと思っていました。初心者の方が何かを始める際に、まず実行することと言えば『入門書を買って読む』ことだと思います。
そのために、Windows11に対応している初心者向けの本を10冊購入しました。全部ご紹介するつもりです。この記事はその第一弾となります。
第二弾はこちら↓
本の情報
本の題名 | よくわかる 初心者のためのパソコン入門 Windows 11対応 |
著作/制作 | 株式会社富士通ラーニングメディア |
発行所 | FOM出版 |
発行日 | 2022年2月7日 初版発行 |
寸法 | 29.7 x 21 x 2 cm |
写真
文字の見やすさなど
文字は大きめで、老眼の方も読み易いと思います。本文はフルカラーではありませんが、黒と赤の2色刷りで読みにくいということはありません。
この本の良い所
1.パソコンの起動・終了の仕方、アプリの起動・終了の仕方とそれを行うためのマウスの使い方、文字入力の仕方は、とても分かりやすい。
2.第6章で文章の作成方法が書かれていて、初心者に必ずとも必要ではないワードではなく、ワードパッドでの作成法を解説している。簡潔でわかりやすい。
3.付録の「パソコンのトラブルを解決しよう」はわかりやすい。
この本の悪い所
1.パソコン初心者が何らかの理由で、パソコンを使ってみたいと考えた時、まず最初に思うことは、どんなパソコンを買えばいいのかということだと思います。つまり、デスクトップなのかノートなのか、OSはWindowsなのかmacOSなのかということです。そして、インターネット回線をどう選び契約するかです。
しかし、これらのことは、この本にはほとんど載っていません。この本が想定しているのは、OSにWindows11が搭載されたパソコンのインターネット接続、初期設定、アカウント作成が既に終わっている状態で、「さぁ始めましょうか」という状況です。
この本に書かれていることを実行するためには、前もって、インターネット回線を自分で選んで契約し、自分に適したパソコンを選んで購入し、パソコンの配線類を接続し、インターネットに接続し、Windowsの初期設定とユーザーアカウントを設定しなければなりません。これらのことは、パソコンの基本操作よりずっと知識が要求される難しい作業です。
この本が役に立つという人は、誰かパソコンに詳しい人がいつも近くにいて、「さぁ使うぞ!」というところまでパソコンを設定してもらえる人です。
つまり、自分の力だけでパソコンを使い始めようとする人には、全く向きません。
2.第4章 Step2でウェブブラウザーとして、Microsoft Edgeの解説をしていますが、『ブラウザ シェア』でグーグル検索してみるとわかりますが、Google Chromeが主流であることは明白です。この本にはMicrosoft Edgeの他にも選択肢があることさえ書かれていません。私は、最初からGoogle Chromeを使用することを推奨します。AndroidOSのスマートフォンを使っている場合、都合がいいからです。また、iPhoneでもGoogle Chromeを使うことができます。
3.第5章 Step2でメーラーとして、Windows11の標準メーラー『メール』を解説していますが、これは少し微妙です。使っている人が多いと思われるからです。しかし、将来Apple社のマッキントッシュを使いたくなるかもしれません。そうしたことも想定して、Windowsにもマッキントッシュにも対応しているThunderbirdを使ってみるという選択肢があることを書いておくべきです。
4.第7章でファイル・フォルダーの管理について書かれていますが、拡張子の解説の仕方が悪いです。解説の序盤で、Windowsにおける拡張子の役割を説明し、拡張子を表示する方法を示すべきだと考えます。マイクロソフトはアップル社の影響を受けたのか、拡張子を表示しないことを規定値としていますが、MS-DOS時代からの流れで、Windowsでは最初から拡張子を表示して運用するほうが都合がよいです。ファイルの種類をアイコンだけで判断するというのは合理的ではありません。拡張子付きのファイル名で管理する方がよっぽど便利でわかりやすいです。
5.第9章で「チャット」の解説がありますが、初心者には不必要です。他のことに紙面を割くべきだと思います。また、「フォト」の解説もありますが、あまり使っている人はいないでしょう。不必要です。
6.巻末にキーボード配列図がのっていますが、富士通のパソコン用の特殊な配列で、初心者に示すキーボードとしては不適切。最も一般的な日本語配列(JIS配列)の「106キーボード」や、「109キーボード」で例示すべきです。
まとめ
厳しいことも書きましたが、誰かパソコンに詳しい人がいつも近くにいるという人でも、一度聞いただけでは理解できないこともあると思います。また、他の人から教わることができる人でも、前もってこの本を読んでおくと、スムーズに理解することができると思います。
しかし、この本はマイクロソフト寄りの姿勢が強く、多くの人が見るであろうYoutubeなどGoogle関係の解説が一切ありません。この本を読んでパソコンを始めようとした人は、世の中にはマイクロソフトしかないと勘違いしてしまうのではないでしょうか?
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